東京地方裁判所 昭和59年(ワ)3962号 判決
【主文】
一 被告は、原告東宝株式会社に対する関係において別紙ビデオ目録(一)の、原告松竹株式会社に対する関係において同目録(二)の、原告東映ビデオ株式会社に対する関係において同目録(三)の、原告につかつビデオフィルムズ株式会社に対する関係において同目録(四)の、原告株式会社ポニーに対する関係において同目録(五)の各録画ビデオ・テープを複製し、この複製物を販売し有償で貸与してはならない。
二 被告は、その所有にかかる別紙ビデオ目録(一)ないし(五)の録画ビデオ・テープの複製物を廃棄せよ。
三 被告は、原告らに対し、それぞれ別紙支払金額一覧表の各金員及びこれらに対する昭和五九年五月二二日から支払ずみまで年五分の割合による金員を支払え。
四 訴訟費用は被告の負担とする。
五 この判決は仮に執行することができる。
【事実及び理由】
一原告ら訴訟代理人は、主文一ないし四と同旨の判決及び仮執行の宣言を求め、請求の原因として次のとおり述べた。
「1 原告らは、いずれも録画ビデオ・テープの企画、製造及び販売を業とし、それぞれ別紙ビデオ目録(一)ないし(五)の録画ビデオ・テープに収録されている各映画著作物について著作権を有している。
2 被告は、いわゆるビデオ・レンタル業者であるが、顧客に販売又は有償で貸与するため、原告らの許諾を得ることなく、営業として別紙ビデオ目録(一)ないし(五)の各録画ビデオ・テープを複製し、この複製物を販売し、又は対価を徴して顧客に貸与している。
3 被告は、原告らの著作権を侵害するものであることを知りながら又は過失によりこれを知らないで、昭和五八年初頭から昭和五九年一月末日までの間、別紙ビデオ目録(一)ないし(五)の各録画ビデオ・テープについて原告らの許諾を得ることなく複製し、その複製物を販売又は有償で貸与していたが、その販売総額、賃料総額及び被告がこれにより受けた利益額は別紙「損害目録」のとおりであり、原告らは、被告の右著作権侵害行為により、それぞれ右利益額と同額の損害を受けた。
4 よつて、原告らは、被告に対し、別紙ビデオ目録(一)ないし(五)の各録画ビデオ・テープの複製行為及びその複製物の販売・有償貸与行為の差止め並びに右複製物の廃棄を求めるとともに、別紙支払金額一覧表の各金員及びこれらに対する昭和五九年五月二二日から支払ずみまで民法所定年五分の割合による遅延損害金の支払を求める。」
二被告は、適式な呼出しを受けたのに、本件口頭弁論期日に出頭せず、答弁書その他の準備書面を提出しないから、民事訴訟法第一四〇条第三項本
支払金額一覧表
No.
原告
支払金額
1
東宝株式会社
金二二五、〇〇〇円
2
松竹株式会社
金三七五、〇〇〇円
3
東映ビデオ株式会社
金三七五、〇〇〇円
4
につかつビデオフィルムズ株式会社
金三七五、〇〇〇円
5
株式会社ポニー
金三七五、〇〇〇円
(計金一、七二五、〇〇〇円)
損害目録
No.
ビデオ
目録番号
被告の販売賃貸総額(円)
各利益額(円)
利益額合計(円)
1
ビデオ目録(1)
(東宝)
販売
180,000
90,000
225,000
賃貸
180,000
135,000
2
ビデオ目録(2)
(松竹)
販売
300,000
150,000
375,000
賃貸
300,000
225,000
3
ビデオ目録(3)
(東映)
販売
300,000
150,000
375,000
賃貸
300,000
225,000
4
ビデオ目録(4)
(につかつ)
販売
300,000
150,000
375,000
賃貸
300,000
225,000
5
ビデオ目録(5)
(ポニー)
販売
300,000
150,000
375,000
賃貸
300,000
225,000
ビデオ目録(一) (東宝株式会社関係)
No.
題名
製作年度
態様
監督
主な出演者
1
積木くずし
昭和五八年
カラー 一一一分
斉藤光正
渡辺典子
2
モスラ対ゴジラ
昭和三九年
カラー 八九分
本多猪四郎
宝田明
3
ヨーロッパ特急
昭和五九年
カラー 一〇九分
大原豊
武田鉄矢
4
刑事物語Ⅱ
昭和五八年
カラー 一〇六分
渡辺祐介
武田鉄矢
5
プルメリアの伝説
昭和五八年
カラー 九五分
河崎義祐
松田聖子
6
エレキの若大将
昭和四〇年
カラー 九四分
岩内克己
加山雄三
7
裸の大将
昭和五八年
カラー 九〇分
堀川弘通
小林桂樹
8
風林火山
昭和四四年
カラー 一六六分
稲垣浩
三船敏郎
9
用心棒
昭和三六年
カラー 一一〇分
黒沢明
三船敏郎
ビデオ目録(二) (松竹株式会社関係)
No.
題名
製作年度
態様
監督
主な出演者
1
蒲田行進曲
昭和五七年
カラー 一〇八分
深作欣二
松坂慶子
2
丑三つの村
昭和五八年
カラー 一〇六分
田中登
古尾谷雅人
3
砂の器
昭和四九年
カラー 一四三分
野村芳太郎
加藤剛
4
復讐するは我にあり
昭和五四年
カラー 一四〇分
今村昌平
緒形挙
5
家族
昭和四五年
カラー 一〇二分
山田洋次
倍償千恵子
6
男はつらいよ 寅次郎恋歌
昭和四六年
カラー 一一三分
山田洋次
渥美清
7
闇の狩人
昭和五四年
カラー 一三七分
五社英雄
仲代達矢
8
花魁
昭和五八年
カラー 一一三分
武智鉄二
親王塚貴子
9
幸福の黄色いハンカチ
昭和五二年
カラー 一〇九分
山田洋次
高倉健
10
五番町夕霧楼
昭和五五年
カラー 一三〇分
山根成之
松坂慶子
11
男はつらいよ 寅次郎忘れな草
昭和四八年
カラー 九九分
山田洋次
渥美清
12
男はつらいよ 柴又慕情
昭和四七年
カラー 一〇七分
山田洋次
渥美清
13
白日夢
昭和五六年
カラー 五〇分
武智鉄二
愛染恭子
14
道頓堀川
昭和五七年
カラー 一二二分
深作欣二
松坂慶子
15
男はつらいよ
昭和四四年
カラー 九二分
山田洋次
渥美清
ビデオ目録(三) (東映ビデオ株式会社関係)
No.
題名
製作年度
態様
監督
主な出演者
1
さらば宇宙戦艦ヤマト
昭和五三年
カラー 一五二分
舛田利雄
アニメ
2
白蛇抄
昭和五八年
カラー 一一八分
伊藤俊也
小柳ルミ子
3
卍・まんじ
昭和五八年
カラー 九八分
横山博人
樋口可奈子
4
セカンドラブ
昭和五八年
カラー 一〇三分
東陽一
大原麗子
5
総長賭博
昭和四三年
カラー 九五分
山下耕作
鶴田浩二
6
鬼龍院花子の生涯
昭和五七年
カラー 一四八分
五社英雄
仲代達矢
7
四季奈津子
昭和五五年
カラー 一二〇分
東陽一
烏丸せつ子
8
銀河鉄道九九九
昭和五四年
カラー 一二八分
松本零士
アニメ
9
網走番外地
昭和四〇年
カラー 八八分
石井輝男
高倉健
10
月光仮面
昭和三三年
白黒六二分
若林栄二郎
大村文武
11
里見八犬伝
昭和五八年
カラー 一三五分
深作欣二
薬師丸ひろ子
12
緋牡丹博徒
昭和四五年
カラー 一〇〇分
加藤昇
藤純子
13
吼えろ鉄挙
昭和五六年
カラー 九五分
土橋亨
真田広之
14
紅孔雀
昭和二九年
白黒五九分
萩原遼
中村錦之介
15
四畳半色の濡衣
昭和五八年
カラー 八二分
向井宣
美保純
ビデオ目録(四) (につかつビデオフィルムズ株式会社関係)
No.
題名
製作年度
態様
監督
主な出演者
1
軽井沢夫人
昭和五八年
カラー 九三分
小沼勝
高田美和
2
女教師狩り
昭和五八年
カラー 六六分
鈴木潤一
風祭ゆき
3
あんねの子守唄
昭和五八年
カラー 六四分
西村昭五郎
小森みち子
4
癖になりそう
昭和五七年
カラー 七八分
加藤彰
畑中葉子
5
マダムスキャンダル
昭和五七年
カラー 七七分
西村昭五郎
五月みどり
6
女帝
昭和五八年
カラー 九七分
関本郁夫
黛ジュン
7
奥様はお固いのがお好き
昭和五八年
カラー 三〇分
小沼勝
五月みどり
8
淫れる
昭和五七年
カラー 三〇分
上垣保朗
泉じゅん
9
ダブルベッド
昭和五八年
カラー 一〇二分
藤田敏八
中山千夏
10
絶唱
昭和三三年
白黒一〇九分
滝沢英雄
浅丘ルリ子
11
キューポラのある街
昭和三七年
白黒一〇〇分
浦山桐郎
吉永小百合
12
銀座の恋の物語
昭和三七年
カラー 九三分
蔵原惟繕
石原裕次郎
13
生徒の目の前で
昭和五八年
カラー 六九分
上垣保朗
三東ルシア
14
ピンクのカーテン
昭和五八年
カラー 六八分
上垣保朗
美保純
15
覗き部屋の女
昭和五八年
カラー 三〇分
藤浦敦
朝吹ケイト
ビデオ目録(五) (株式会社ポニー関係)
No.
題名
製作年度
態様
監督
主な出演者
1
翔んだカップル
昭和五五年
カラー 一二〇分
相米慎二
薬師丸ひろ子
2
野生の証明
昭和五三年
カラー 一四三分
佐藤純弥
高倉健
3
だいじょうぶマイフレンド
昭和五八年
カラー 一二〇分
村上龍
ピーター・フォンダ
4
探偵物語
昭和五八年
カラー 一一二分
根岸吉太郎
薬師丸ひろ子
5
南極物語
昭和五八年
カラ一四五分
蔵原惟繕
高倉健
6
セーラー服と機関銃
昭和五六年
カラー 一一二分
相米慎二
薬師丸ひろ子
7
時をかける少女
昭和五八年
カラー 一〇四分
大林宣彦
原田知世
8
隣のお姉さん
昭和五八年
カラー 六〇分
白鳥信一
八神康子
9
汚れた英雄
昭和五八年
カラー 一一二分
角川春樹
草刈正雄
10
ねらわれた学園
昭和五六年
カラー 九〇分
大林宣彦
薬師丸ひろ子
11
うる星やつらオンリー・ユー
昭和五八年
カラー 九一分
押井守
アニメ
12
ゴルゴ13
昭和五八年
カラー 九四分
出崎統
アニメ
13
伊賀忍法帖
昭和五七年
カラー 一〇〇分
斉藤光正
真田広之
14
幻魔大戦
昭和五八年
カラー 一三二分
けん・たろう
アニメ
15
プロ野球を一〇倍楽しく
見る方法
昭和五八年
カラー 三〇分
芝山努
鈴木清
アニメ
文の規定により請求原因事実は全て自白したものとみなされる。
三右事実によれば、原告らの請求はいずれも理由がある。
(野崎悦宏 安倉孝弘 一宮和夫)